ある日の独り言 1 01.07
新年早々仕事から帰ると、もう21時30分。
明日には、もう10時前には出勤しなければ。
人生後半になって過去を振り返ってみると、後悔や苦しみの中にいたことを思い出す。
毎日仕事をしている中で、限りあるわずかな現在の時間をどう使おうかと考え、今日は思い出に浸ることにした。
これから数日、長時間働かなければならないと思うと、優先順位が狂ってしまう。
というか、幻滅して何もやる気が起きないといったところだ。
あるとき、何かの現象で過去の自分と重なるときがある。
大体それは、どうすることもできない心の憂いと重なる。
ああ、そうだ。あのとき自分は出口のない悩みを持っていた。
一度失敗したら、次のチャンスは巡ってこない。
失敗が無くなったことにはならない。
結婚してすぐ、主人は脳幹出血で危篤状態で入院した。
そして10年間、重たい要介護1級を持った彼と過ごす。
時折、高熱が出るので医者に診てもらっても異常はなく、ある日突然ステージ4の大腸癌と言われた。
かなり進行する癌で、尽くしても尽くしても悪くなっていく。
1週間で15冊くらい癌に関する書籍を読んだ。
そして今、たった一人で第二の人生を強制的に進んでいく。
朝10時から夜21時まで仕事をすることがとても嫌で、でも断れずに勤務してしまう。
年末年始の間、考える時間があったにも関わらず、無駄に時間を捨ててしまった。
辞める、と言うつもり。
でも、ここ最近の物価高がかなり深刻で、就職先を決めてからと考えたりもする。
それに見た限りでは今の時給より低い。
ただ、こんな何のスキルもない自分にはハードルが高い。
ましてシニアなんて、使えないかもしれない。
あーあ。
もう全てを捨てて、どこか遠くへ行こうか。
望みも叶わなそうだし。
片想いだし。
いや、片想いなら、まだいいか。
ある日の独り言 2 01.11
仕事ばかりの平日が過ぎ、成人の日を含む三連休がやってきた。
年末年始を無駄にしてきたので、本格的な掃除をした。
空は快晴で、窓からは強烈な直射日光が部屋に当たる。
風は冷たいが、皮膚に差す光が痛い。
小さな洗濯機を3回まわした。
羽毛布団もやっと冬用。
うっかり時間が空くと考えてしまう。
胸の痛み。
物を手に取るたび、思う過去。
この先人生、老化と病と死。
どうしても希望が持てない。
主人が亡くなって、4年になる。
一人残されて、生きることに絶望を感じていた。
このときはじめて、自殺者の気持ちを理解した。
この4年の間に、好きな人が出来た。
一緒にいるだけで希望を与えてくれる。
ひとつの光だと思えた。
でも、初めから既婚者とわかっていたので、残酷だとも思った。
希望と絶望を兼ね備えた恋愛だ。
相手にとって、きっと好きな人は二人愛せない。
少なからず、差はある。
49/51という例えた具合に。 もっと差はあるかもしれないが。
なら、主人がいたときに会えれば、心は苦しまなかった。
いや、でもそんなことは自分にはできない。
大事な人は、ひとりだけ。
恋愛経験が少ない自分は、好きな人に会うとドキドキして心が慌てる。
メールが来ると心がざわめく。
この病気に処方薬は無い。どうしたらいいのだろう。
記憶を消す薬がほしい。
あまりにも不幸だ。

ある日の独り言 3 02.06
もう立春が過ぎた。最も寒い日。
最近は寒波接近。
東京はまだ雪は降らない。
相変わらず収入は雀の涙なので、今年も穴八幡宮でお参りをして御守をもらってきた。
穴八幡宮の一陽来復御守は、江戸中期より年々冬至の福神祭に授与された独特のものであり、金銀融通の御守とも呼称されている。
2枚もらって親に渡したが、それを見ていた弟がちょっと不機嫌だったので、自分の分を渡した。
また、何もなくなった気がした。
仕事については、あまりにも低所得なのだが、考えを変えることにした。
学生のバイトのように、お菓子を買うお金をもらうためのパート、ということにした。
こう思うと、だいぶ楽になって、気分が落ち着く。
本業と思うと、馬鹿らしくなってイラつく。生活できる金額ではない。
黒字しかない職場で、お小遣い程度。
同じ職場でもっと働きたいという人がいるが理解に苦しむ。
もっと時間が短くなったら大歓迎、他にやれることが出来る
誰か休むと、こっちにとばっちり。
メリットといたら、自分のマンションの下が職場というくらい。
仕事時間は、社長とその兄の3人で、話はいつも旅行。
話が合って、次の旅行の糧になる。
キラッキラな銀世界が見たい。
極寒でも経験しなければわからない。
行けないことに機嫌が悪い。自分には情報がない。

ある日の独り言 4 02.07
もういい、もういい。
希望は、だいたい絶望になる。
喜びは悲しみに変わる。
喜びと苦しみは表裏一体。
連動する。
何も触らなければ何も起こらない。
触れなければいいだけ。
欲しいのは平安。
優越感のある人を見たって、劣等感が募るばかり。
不平等が、世の中の平等。
いい加減、なんで自分は理解できないんだ。
星屑の欠片のような希望がキラッとある。
潰せ、こんなもの。
奈落の底に落とす悪魔のような光の欠片。
ああ、なんで苦しいんだ、
なんでこんなに悲しいんだ。
道化者。
自分には、何もない。

恋の病に、取りつかれ。
忘れたい。
認知症って、悲しい病気だけど、
情報を忘れられるって、幸せなことがあるかもしれない。
傷心旅行、何がいいの。
なにひとつ、闇に見える。
ある日の独り言 5 03.18
すべての万人に24時間が与えられている。
決して止まらず過ぎていく。
やりたいことがありすぎて、何一つ何もしていない。
今も解決できない悩みだけど、過去にも他人にとっては大したことのない悩みを持っていて、「大したことじゃなんだけど」と言ったときに忘れられない言葉を思い出した。
「自分にとって重大なことなのに、どんな内容でも重大なんだよ」
それはそうだった、本当に重大だった。
この言葉で救われた。
だから他の人の悩みは、人の考えとは関係なく重大な悩みだ、ということを言っていきたい。
そして自分は、
なんで不倫しているんだろう。
なんで人の旦那様を奪っているのだろう。
もし反対の立場なら、妻である自分は満足させていないと感じる。
どこが不満なんだろう、努力不足だと思う。
ただ真実はわからない。
夫婦円満で、スキマ時間を楽しくやっているだけかもしれない。
家に帰れば何事もなく、ただいまと言えばおかえりと言われて、平安に暮らすという感じに。
泥棒と言われて砂を投げられるかもしれない、蹴っ飛ばされるかもしれない。
そうだね、泥棒だ。ひどい人間だ。
インスタグラムで不倫の話がたくさん出ている。
「月に一度、彼に会うのが幸せ。
前日になるとうれしくてドキドキする。」
といった内容に、会った次の日からどう思いながらまた、次の会う日まで、いったいどう感じるのだろう。
毎日帰る彼の家には、奥さんがいる。
まさか自分が、この苦しみの迷宮に入ってしまうとは。
自分は結婚前、ほとんと付き合ったことがなかったので、ずっと一人で生活をしていた。
風呂無しアパートで、それでも何も不自由がない。
パソコンとテーブルだけで過ごしていた。
冷蔵庫もなく、エアコンもない。
家賃は25000円。
超ミニマリストだ。
食事は仕事が飲食店なので困らない。
テレビはパソコンで見ればいい。
本当に充実していた。
親とは金銭的に苦しめられたけど。
「よくこんな安い給料でやれるねぇ」なんて言っておいて、親にお金を貸してと言われ、今と大体給料は変わらないけど貯金が足りなく借金して70万貸した。
借金したので毎月5万返済した。
未だに親からの返済無し。
豪勢な生活をしているのに、子供は親にお小遣いを渡すものだと言う。
前を思えば、今の自分の生活は贅沢だ。
お風呂も冷蔵庫も、エアコンも付いている。
今では山登り用品や自転車用もあったりして、物が増えてしまった。
とにかく、物減らしに毎日奮闘している。
彼の影響で、机やマットレス、アクティビティのおかげで部屋が狭い。
今の家賃は50000円。
前のアパートの近所。取り壊されているが。
彼が居心地のいい部屋にするには、となると贅沢になってしまう。
基本、自分は物嫌いだ。
母親は物が大好き。真反対の性格。



話は飛んでしまったけど。
一人というのは、本当に自由で楽ということ。
主人が亡くなることで心に空白が出来てしまい、それを埋めてくれる人が既婚者というのが、も―何とも。
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